建設業の請負契約の歴史。~請負契約はいつ始まったのか~
「建設業の請負契約はいつ始まったのか?」
~ 建設業の請負契約の歴史!~
建設業は不確定要素が多い。なのになんで請負契約なの?
— しぃー (@ssss55882877) 2019年2月26日
建築の契約に関する本を読んでいた時に、
「建設業は不確定要素が多い...」なんて書いてありました。
ふと「不確定要素が多いのになんで請負契約なの」っと思ったので、
いつからこの方法をやっているのか、請負契約の歴史を調べてみました。
(不確定要素が多いのにリスクを請負って怖いですよね。)
※民法第632条(請負)請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
※建設工事での請負契約の意味:建設工事請負契約とは、請負人(受託者)が何らかの建設工事を完成させること約束し、注文者(委託者)が、その建設工事の施工の対価として、報酬を支払うことを約束する契約をいう。
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ルーツは江戸時代から!?
建設工事の請負自体は13世紀から行われていた記録があるそうです。
ただ、手間だけの請負で小規模工事に限られていたとのこと。
現在の建設業の材工一式の建設請負契約の初期の形は寛永17年(1940年)
美濃南宮大社の三重塔で施工されたとのことです。
このやり方、江戸時代から変わってないのか・・・
下のリンクが、請状の文面です。(原本が見つけられませんでした。)
初期の契約内容を見てみよう!
ちょっと難しいですが、わかる範囲で当時の内容を見てみます。
「惣代銀合せて七拾貫目也。右、南宮三重之塔御造営諸職の分にもくろみ目論見、右の代銀に相き究め、注文さし指上げ申し候処に、万事一式に仰せ付けられ候条、たしか慥に御請け申し候。随分念を入れ、来年七月以前にきっと急度仕立上げ申すべく候。」→ここで請負金額と工期。
「御意に入らざる所は何ケ度も、御好み次第に仕直し申すべき候。」→この辺が品質管理。
「立前大工仕事など、あ悪しく仕り、ゆがみ、ひづみ出来し候時は、たと縦い五年、三年過ぎ候とも、何も仕直し申すべく候。」→ここが品質保証、瑕疵担保。
「無沙汰仕り候はば、本人の儀は申すに及ばず、請人ともに、家屋敷、家財残らず召上げられ、くせごと曲事に仰せ付けらるべく、」→請負う側の責任。
つまり「リスク」は請負側にあると。
まとめ
見ていて感じたのは、「適度なリスクを抱えて緊張感をもってやりなさい。」ってことを「契約」という形にしたのが、請負契約なのかなって感じました。
でも、平成が終わるしそろそろ見直しても・・・あくまでご参考までに。
以上です。
少し調べてみましたが、建設業の一式請負のビジネスモデルは寛永17年(1640年)の美濃南宮神社三重の塔造営が初期の事例らしい。
— しぃー (@ssss55882877) 2019年2月27日
江戸時代から変わらないのか。
南宮大社三重塔の請負契約書https://t.co/jptOa302ab
— しぃー (@ssss55882877) 2019年2月27日
請負の定義は民法 第632条
— しぃー (@ssss55882877) 2019年2月27日
請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。https://t.co/p7U6ryJsPw民法第632条